「ダイレクトメール(DM)ってどうやって書くの?」とお悩みの方は多いのではないでしょうか?クライアント様からもよくご相談を受けます。そこで、この記事ではダイレクトメールの中でも特に重要な「挨拶文」を書くコツを、例文(文例)とともに解説します!
ダイレクトメールの挨拶文の重要性
ダイレクトメールを受け取った方が、最初に目にする文章が挨拶文です。つまり、ダイレクトメールを最後まで読んでもらえるか、捨てられてしまうかは、挨拶文の内容によって決まるといっても過言ではありません。
効果的な挨拶文に必要な要素は、大きく次の2つです。
・見込み客や顧客が興味・関心のあるメッセージ
・「私のためのお知らせだ」と思われるパーソナル感、特別感
よく、「拝啓 時下〜」ではじまる堅苦しい文章や、長々とした自己紹介から入る挨拶文を見かけますが、特に必要というわけではありません。
それよりも、毎日たくさん届くダイレクトメールの中から、「これは自分に関係のあるお知らせだ」と一瞬で感じてもらえるような内容にすることが大切です。
以下、発送するタイミングや活用法、業種ごとにポイントや文例を紹介していきますが、ぜひ、この2つのポイントを意識しながらご覧ください。
季節ごとの挨拶文の文例
季節の挨拶は、リアルの営業トークと同様に、お客様と関係性を深めるための共通の話題として有効です。ただし、例にあげた時効の挨拶をそのままコピーするだけでなく、商品やサービスにつながるようにアレンジすることが大切です。
例えば夏に送るダイレクトメールの場合、エステやダイエット商材なら、「いよいよ夏本番ですね」という挨拶の後に、「海やプールが楽しみですね」「薄着になる機会が多くなりますね」と続けると、商品の案内に続けやすくなりますよね。滋養強壮ドリンクの通信販売なら、「夏バテが気になっていませんか?」といった内容が良いでしょう。
ポイントは、単なる挨拶で終わらせず、ダイレクトメールを受け取った方に、「たしかに」「そうだな」と“同意”や“気づき”を与えること。そうすれば、商品やサービスにも興味を持ってもらいやすくなります。
春の挨拶文の文例
「寒さも日に日にゆるみ、本格的に春が近づいてきました」
「一雨ごとに暖かくなりました」
「春の日差しも心地よい今日この頃」
「桜の美しい季節になりましたね」
「春もたけなわとなりました」
「新緑の香りがすがすがしい季節になりました」
「衣替えの季節となりました」
「梅雨に入り、うっとうしい毎日が続いています」
「梅雨明けが待たれる今日この頃」
「初夏を思わせる陽気になりましたね」
夏の挨拶文の文例
「青空のまぶしい季節となりました」
「日ごとに熱さが増してまいりました」
「草木の緑も一段と濃くなってきました」
「いよいよ夏本番を迎えました」
「もうすぐ夏休みですね」
「うだるような暑さが続いていますが」
「寝苦しい夜が続きますが」
「暑中お見舞い申し上げます」
「残暑お見舞い申し上げます」
「夜風に秋の気配を感じる今日この頃」
秋の挨拶文の文例
「スポーツの秋(芸術の秋、味覚の秋など)となりました」
「朝夕はずいぶんと涼しくなってきました」
「さわやかな秋晴れの日が続いています」
「紅葉が美しい季節になりました」
「秋風が心地よい季節となりました」
「秋もたけなわとなりました」
「いよいよ秋も深まってきました」
「朝晩はめっきり寒くなってまいりました」
「落ち葉が風に舞う季節となりました」
「朝晩冷え込む季節となりました」
冬の挨拶文の文例
「寒さの身にしみる季節となりました」
「いよいよ本格的な寒さになってまいりました」
「クリスマスが近づいてきました」
「一年で最もあわただしい季節になりました」
「新年を迎え、新たな気分でお過ごしのことと思います」
「寒中お見舞い申し上げます」
「例年にない厳しい寒さが続いております」
「まだまだ寒さが厳しい日が続きます」
「ようやく春めいてまいりました」
「少しずつ春のおとずれを感じる今日この頃」
特別なダイレクトメールの挨拶文の文例
既存顧客向けのダイレクトメールでは、「特別感」を演出することは、関係性を深める上で大切な要素。1年に一度の「誕生日」や、「父の日」「母の日」など、顧客にとって特別な日にダイレクトメールを送るのはとても効果的です。
他にも新生活をはじめる方の多い3〜4月や、ハロウィンやクリスマス、お正月などをきっかけにしても良いでしょう。また、イベントに頼らずに、自社で記念日をつくるという方法もあります。
例えば「お客様との○周年記念DM」。初来店や初回購入の日を記念日にして、サプライズ的にダイレクトメールを送る施策です。よくある「創立○周年記念DM」よりも、こちらの方が、お客様にとっては感動と驚きがあります。
似たような事例として、静岡県のあるはちみつ加工食品メーカーでは、通販の初回購入から38日目を「ミツバチ記念日」と設定し、お客様に380円の商品券つきダイレクトメールを送ることで、リピート購入率向上につなげています。
誕生日DMの挨拶文の文例
日頃の感謝の気持ちさえ伝われば、特別な言葉は必要ありません。お客様に「大切に思ってもらえているんだな」と感じてもらえれば大成功。家族や知人にバースデイ・メッセージを贈るつもりで、親しみのある文章で書きましょう。
「お誕生日おめでとうございます。
この一年が幸せにあふれた最高の一年になりますよう、
スタッフ一同祈っております。」
「○月生まれのお客様へ
お誕生日おめでとうございます!
○月○日(○)〜○月○日(○)まで、
お誕生月キャンペーンといたしまして、
いつご来店いただいても料金を△△%OFFとさせていただきます。
ご来店を心よりお待ちしております。」
「この度はお誕生日おめでとうございます。
ありがとうの気持ちを込めて、
ささやかではございますが、
プレゼントを贈らせていただきました。
どうぞお納めくださいますようお願い申し上げます。」
「お誕生日おめでとうございます!
ささやかではございますが、
誕生日のプレゼントを用意させていただきました。
こちらのハガキをご持参いただければ
プレゼントと引き換えさせていただきますので、
お近くにお寄りの際は、ぜひ当店までお越しくださいませ。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。」
母の日DMの挨拶文の文例
5月の第二土曜日、母の日にちなんだ挨拶文の文例です。ダイレクトに主婦層に向けて送るのももちろん効果的ですが、エステやサロン系の場合、若年層の顧客に母親同伴限定のキャンペーンを案内することで、単価アップを図ることもできます。
「5月○日は母の日ですね。
いつも頑張っているお母さんに感謝の思いを込めて、
お母様と一緒にご来店いただいたお客様限定で、
リラックス効果抜群のフットケア&マッサージキャンペーンを用意しました。」
お客様との○周年DMの挨拶文の文例
とにかくサプライズ感を演出するような文章が効果的です。もちろん、感謝の気持ち忘れず伝えましょう。
「○月○日は何の日かご存じですか?
実は、○○様が初めて当店に来店されてから、○周年の記念日なんです!
そこで、日頃の「ありがとう」の気持ちをお伝えしたくて、
特別なプレゼントを用意いたしました!」
業種ごとの挨拶文の文例
最後に、業種ごとの基本的な挨拶文の文例を紹介します。自社の業種だけでなく、異業種でも「うちのダイレクトメールに使える要素はないか?」という視点でご覧ください。
健康食品(サプリメント)通販DMの挨拶文の文例
DMの目的:リピート促進
初回購入いただいたお客様へ、継続購入を案内する内容です。お客様の悩みに寄り添う姿勢、続けることの大切さを伝えることがポイント。化粧品通販のダイレクトメールにも活用できますね。
「○○○をご愛飲のお客様へ
いつも○○○をご愛飲いただきましてありがとうございます。
飲みはじめられてもうすぐ1ヵ月。お体の調子はいかかでしょうか?
まだ変化を感じられない方もいらっしゃるかもしれませんが、
お客様から実感のお声をいただくのは3ヵ月を過ぎた頃から。
まずは3ヵ月を目標に、コツコツお続けくださいね。
また、商品や飲み方について不安や疑問がありましたら、
ぜひお気軽にお問い合わせください。
さて、季節はもうすぐ春。
春といえばお花見にピクニックと、楽しいイベントが盛り沢山ですね。
そこで、お客様の活動的な毎日を応援したい!という気持ちを込めて、
お得な定期コースの案内をお届けしました。」
アパレル店舗DMの挨拶文の文例
DMの目的:リピート(再来店)促進
一度ご来店いただいたお客様に再来店を呼びかける挨拶文です。通信販売と異なり、実際にお客様と対面できるのが店舗の強み。前回購入いただいた商品の話や、お客様の好みにあわせた新作の紹介、共通の趣味についてなど、とことんパーソナルな内容を心がけましょう。 手書きで一人ひとりに宛てて書くと、さらに「特別感」がアップします。
「○○様
暖かくなってきて、オシャレが楽しい季節になりましたね!
先日は○○○をお買い上げいただきありがとうございました。
○○様にとってもお似合いでした。
普段用にも仕事用にもつかえるお色ですので、
たくさん着回していただけると思います。
コーディネートや、お手入れ方法でご不明な点がありましたら、
私○○にお気軽にご相談ください!
○月○日(○)~○月○日(○)まで、スプリングフェアも開催しております。
春の新作をたくさんご用意しておりますので、
近くにお寄りの際は、ぜひ遊びにいらしてくださいね。」
不動産DMの挨拶文の文例
DMの目的:新規開拓
見込み客へ送るダイレクトメールの場合、ターゲットを絞ることが重要です。「転居をお考え中の皆様へ」というようなぼんやりした表現では響きません。挨拶文を目にした瞬間、「私のことだ!」「私に必要お知らせだ!」と思ってもらえるような呼びかけにしましょう。
ターゲットへの呼びかけ例
「○○マンションにお住まいで、新築の戸建ての購入を検討中の方へ」
「定年後、シニア向けマンションへの転居を検討されている方へ」
「お子様も安心!○○小学校徒歩○分圏内のマンションのご案内」
また、不動産のように高額で、ダイレクトメールだけでは売買が完結しない商品の場合、不安や疑問に先回りして答えたり、営業担当者の顔写真を載せたりと、安心感や信頼感を与えることも効果的です。
不動産売却募集DMの挨拶文の文例
「納得できるお値段で売却できるかどうか悩んでいらっしゃるかもしれません。しかし、以前、売却されたお客様からは、「きめ細やかに対応をしてもらったので、すぐに不安はなくなった」というお声をいただいております。
ご相談は、秘密厳守・完全無料でおこなっております。ご相談いただいたからといって、お売りいただく義務もございません。「どれくらいの金額になるか知りたい」というご質問だけでも結構です。
私含め、スタッフや店の雰囲気がわかるよう写真も添えておりますので、ぜひご覧くださいませ。まずは、お気軽にお問い合わせください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。」
エステサロンDMの挨拶文の文例
目的:休眠顧客の掘り起こし
エステサロンが、しばらく来店のない顧客に向けて、再来店を促すダイレクトメールです。一度足が遠のいたお店にもう一度通うのは、お客様にとっても結構勇気がいるもの。割引やキャンペーンなどを売り込むよりも、「今も大切に思っていますよ」という気持ちが伝わる内容が効果的です。
「○○様
ご無沙汰しておりますが、お変わりありませんか?
いよいよ冬本番。乾燥の季節がやってきましたね。
お肌のカサつきにお悩みではありませんか?
お肌のトラブルは、シワやかゆみの原因にもなりますので
早期の対策が大切です。
実はご自宅でも簡単にできるケアもあるんですよ。
(簡単なホームケアの内容)
もし、ご不明な点などありましたら、
お気軽にご相談ください。
ただいま当サロンでは「超☆保湿キャンペーン」も実施中です。
ぜひお近くにお寄りの際はお越しくださいね。」
まとめ
以上、ダイレクトメールの挨拶文の書き方を紹介してきました。
くり返しになりますが、挨拶状に大切な要素は次の2つ。
・見込み客や顧客が興味・関心のあるメッセージ
・「私のためのお知らせだ」と思われるパーソナル感、特別感
これらのポイントを意識しながら、文例を参考に、あなたの会社の商品やサービス、そしてお客様に合うように、魅力的な挨拶文をつくってください。
この記事が、あなたのダイレクトメールの反応アップにつながることを願っております!